【建設業許可】許可区分②(特定建設業、一般建設業)

 前回のblog(「許可区分①」)では、営業所の立地によって「都道府県知事許可」と「国土交通大臣許可」のいずれかを取得しなければならないことを説明しました。

 建設業を開始して、500万円以上の工事を受注するようになると建設業許可が必要になりますが、その後どんどん仕事を受注するようになり、会社の知名度も徐々に上がってきたとします。すると、最初は下請として専門工事を元請から受注する方式だったのが、やがて自社が元請になりより規模の大きな工事を受注するようになります。こうなると下請業者が自社の下に何社もつくようになり、その下請業者の収益の一定の部分は元請業者にかかってくるようになります。

 もし、この状況で元請業者の経営が不安定だったら、下請業者はそれに振り回されることになり、最悪元請業者が倒産でもしようものなら下請業者の経営も持続できなくなるかもしれません(連鎖倒産)。

こうした事態に陥らないようにするために「一定の規模の元請業者にはより厳格な条件を取得させる」ことを趣旨とした「特定建設業許可」制度というものがあります。具体的には、「発注者から直接請け負う(つまり元請)1件の建設工事につき、その工事の全部または一部を、下請け代金の額が4500万円以上(建築一式工事の場合は例外的に7000万円以上)となるとなる下請契約を締結して施工しようとする場合」に必要となる許可が「特定建設業許可」なのです。

ここで注目したい点が2点あります。1点めは、上記の「下請け金額が4500万円以上(建築一式工事の場合は7000万円以上)」というのは、あくまでに「下請けに発注する金額」のことであり、したがって「元請が発注者から請け負う金額には制限がない」ということです。2点めは「下請けは特定建設業許可を受ける必要は一切ない」ということです。規制を受けるのはあくまでも「元請だけ」ですので。

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